勝己君の畏怖についてのメモ(ヒロアカ)
ずっと前の下書きが出てきたのでだします。勝己君の畏怖についてのメモ、結構乱雑です、以下本文。
彼は才能も力も個性も恵まれたけれどみみっちくて性格は悪い、でもストイックな面もある少年。そんな彼は主人公の出久君をいつも馬鹿にしていますが、実はそんな主人公を心の底では畏れていると作中で指摘されています。
畏れとは自分よりも上の者へ持つ、敬意も含んだ恐れの感情です。主人公を馬鹿にしている彼が持つにしては意外すぎる感情ですね。
この記事ではそんな勝己君の畏怖についての自分なりの解釈を載せていきます。
まず彼が畏れについて指摘されたのは7〜8巻の期末試験編。主人公の師匠であり作中1のヒーローであるオールマイトは彼と出久君のお互いへ持つ感情について
羨望、嫌悪、追走(出久→勝己)
畏怖、自尊心、拒否(勝己→出久)
と評しています。
羨望⇔畏怖はどちらも上の者へ感じる物と考えると相手の突出した部分へ抱く感情、嫌悪⇔自尊心は相手に歩み寄れない原因、追走⇔拒否は相手への態度、行動でしょう。
この直前の話では出久君が勝己君の強くて勝つのを諦めない姿に憧れたと明かされています。
何故憧れたかと言ったらそれは出久君が無個性で非力な人間であったから。
このことを踏まえると勝己君は出久君の持つ突出した部分であり、なおかつ自分に欠けている部分に畏れていると考えることが出来ると思います。
また追走が羨望から生じる行動であるのを踏まえると拒否も畏怖から生じる行動でしょう、これは公式ファンブックの書き下ろし漫画でも指摘されています。
ここまでで勝己君は出久君に内在する突出した何かに畏れていることがわかりますね。
次に指摘されたのは前述したファンブックの書き下ろし漫画です。
この書き下ろしでは期末試験の最後に救けられたことを知り出久君を怒鳴りつけようとするところから始まります。
実際に後ろを振り返るとそこにはヒロインのお茶子ちゃんが。「爆ギレオーラを見てデク君を怒鳴りつけると思った」と言われそのあとに「仲良くできないの?」と言われます。
これを聞いた彼は「してたまるか、クソナードの癖に俺をどこまでも馬鹿にしくさりやがる」と返答。
お茶子ちゃんはこれに対し
「自分と戦った時はかっこよかったのにデクくんにはいつもそんなんでさ」
「なんか...恐いから遠ざけたくて威嚇してるみたいな...」
と指摘します。
ちなみにこの話のタイトルはthe・depth。深層心理ということですね。
ここでの恐れが≒畏れでしょう、遠ざけたくて威嚇は前述した拒否と結び付けられます。
勝己君は馬鹿にしてくるので仲良くしたくないと言っていますが恐らくこれが畏れを生じさせるトリガーの一部、今回怒鳴った理由も救けられるのを見下されたと感じているからです。
そもそも彼が出久君を敵視するようになったのは、幼少期に周りが「大丈夫、強いから」と傍観に徹する中出久君だけが「大丈夫?」と救けようとしてきたことで弱いと思われた=見下されたと感じたのが原因、この回想がでてくる戦闘訓練では他にも出久君が泣きながら自分に立ち向かってくる姿を思い出しては「ムカつく」と苛立っています。
一話でも周りが雄英を受けると聞いてどよめく中(=最初から諦めている)出久君だけが雄英を志望したことに「同じ土俵に立てると思っているのか」と苛立っていましたね。取り巻きに「流石にやりすぎ」と言われていることからも本人によって根底を揺らがされる行動であることがわかります。
まとめると「見下される」「立ち向かってくる」「同じ土俵に立たれる」ことがトリガーだと考えられます。
ここまで書いて力尽きました。皆も僕のヒーローアカデミア読んでね。